2007年01月30日
心身を鍛え身の安全を守る、合氣道による護身術
ちいきしんぶん2007/01/26号掲載
子どもや女性、高齢者など、弱者が理不尽な被害を受ける事件が相次いでいる。自分自身が注意していても突然降りかかる不幸。そんなとき、少しでも自分の身を守る「術」を知っていれば、危険を回避する可能性は高い。そんな中、最近注目を浴びているのが武道。プロスポーツの世界でも武術を学ぶ選手が増えているという。それは、身体の技術だけではなく精神面の鍛錬も目的としているからだ。そこで、幾多の武道の中でも、より精神性が高く「勝ち負け」を目的としない合氣道を取り上げてみよう。
子どもや女性、高齢者など、弱者が理不尽な被害を受ける事件が相次いでいる。自分自身が注意していても突然降りかかる不幸。そんなとき、少しでも自分の身を守る「術」を知っていれば、危険を回避する可能性は高い。そんな中、最近注目を浴びているのが武道。プロスポーツの世界でも武術を学ぶ選手が増えているという。それは、身体の技術だけではなく精神面の鍛錬も目的としているからだ。そこで、幾多の武道の中でも、より精神性が高く「勝ち負け」を目的としない合氣道を取り上げてみよう。●合氣道の「合気」は「愛気」、そして「和気」とも

合氣道は、開祖植芝盛平翁が古くから伝わる起倒流柔術、柳生流柔術、神陰流剣術、大東流柔術などを修行体得、さらに日本古来の神道を研鑚し精神性・求道性を加え「争いの武道」を「愛の武道」へと発展させたものという。
『不断の心神錬磨をもって人間求道のための修行なり』という開祖の信念にもとづいて創始された独自の現代武道である。
そして、すべての相手を思いやる心で、相手を傷つけることなく攻撃を止めるのが合氣道なのだ。
昨年12月、高崎市行力町に合氣道専門道場を開設した、
里見弘道師範に話を伺った。「武道の武という字は『矛(ほこ)』を『止める』と書きます。争うのではなく、相手と呼吸を合わせ攻撃を止めるという意味なんです。
よく〈小糠三合(100g位)を持てる力があれば合氣道はできる〉と言い ますが、それは力技ではないことをあらわしています。武道にはさまざまな種類がありますが、
合氣道には試合(競技)がありません。それが愛の武道、和合の武道たる所以なんですね」互いの習熟度に合わせて無理せず、合理的な動きが出来るよう、技を繰り返しながら稽古をする。自然と一体になった動きを見れば、合氣道に試合がないことは当然かもしれない。
子どもから高齢者まで、年齢・性別関係なく愛好者が増えつつあるというのも納得がいく。
●自分に自信を持つことが自己防衛につながる

合氣道の動きは、まるで日本舞踊のようだという人がいる。リズミカルで無理のない動きはおよそ武道のイメージではない。しかし、合氣道はあくまでも武道である。どんな場所、どんな体勢で相手から攻撃されても一瞬に相手を倒すことが出来なければならない。
「合氣道の本来の目的は〈正勝吾勝(まさかつあがつ)〉といって正しいことを実行し、自分に勝つことにあります。相手に勝つために相手を投げるのではなく、修行中の自分を磨くために、自分が投げた相手に今度は投げられる。それを繰り返し修行します。
今、物騒な世の中でいわれのない暴力などが横行していますが、合氣道を通して技を磨いていれば、いざというときにも、自分に自信が持てるし冷静な対処ができる。それが護身術ではないかと思います」
合氣道は、柔道や相撲のように組み合うことはなく、身体に触れた瞬間に技が繰り出される。お互いに間合いを取りながら、自由自在に、そして切れ目なく柔らかな円運動を描く。
また、熟練になればなるほど、力が抜けて頼りない感じに見えるという。
初心者は基本動作として、構え、受け身、間合い、入り身、転換の体捌(たいさば)き、力の使い方、気の流れ、呼吸力を養成しながら無理なく技に入っていく。立ち技、座り技、半身半立ち技(自分が座っていて相手が立って攻撃してくる)など段々と高度の技も自然に身につくようになるという。
現代の子供たちは、社会環境の変化にともなって、自ら運動することが少なくなってきた。また、善悪の区別がつかず、礼儀や常識の欠如なども指摘される。
そうした状況が、合氣道を始め武道への注目につながったのだろう。稽古を通して、運動不足の解消はもちろん、発育過程の子どもたちの心身を鍛え、自然と身につく機敏性によって、日常生活でもテキパキとした行動がとれるようになり、事故などにも合いにくくなるという。
「動きは静かなように見えますが、ものすごく汗をかきますから、ダイエットにもいいですよ(笑)。もちろん、無理のない動きが前提ですから、体への負担もありません。
ただ、お子さんでもすぐに基本動作のコツはつかめますが、奥が深いので時間をかけて心身を鍛えることが大切だと思います」
里見師範の道場では、中学・高校・大学生・一般男女のクラスの他に、50歳以上のシニアクラス、5歳から小学4年生までのキッズクラス、5、6年生のジュニアクラス、女子クラス、合氣ちゃんばら、剣・体・杖のクラスなど幅広く受け入れている。
================■合氣道弘道館 里見道場
高崎市行力町247-1
TEL 027-344-4892
URL http://www2.ttcn.ne.jp/misatoaikikai/
Posted by ちいきしんぶん at 00:05
│2007年・特集記事

