2007年03月17日

個別プログラムで子育てのお手伝い

ちいきしんぶん2007/03/16号掲載


お母さん、ひとりで悩まないで



●指定知的障害児通園施設「つくし園」
 「うちの子は言葉が遅い」「歩くことが下手だ」「一人でばかり遊んでいる」「どうも知恵づきが遅い」など、子供の発達や成長に何らかの遅れやつまずきを感じたら、ひとりで悩まないで相談してみてください。「つくし園」は、西毛地域で唯一の知的障害児のための通園施設です。


 



●西毛地域の核となる障害児療育施設
 社会福祉法人浜川会の経営する「あづま保育園」では、知的障害児を受け入れた統合保育を以前
から行っていた。しかし、あくまでも他の児童同様に預かるだけで、専門的な治療教育(以後、療育)は行えない。「やはり専門的な療育指導ができる専門施設が必要」と、障害児のための療育機能の充実をもとめて平成9年10月、知的障害児通園施設「つくし園」を開設した。
 「社会福祉協議会、児童相談所、障害児をもつ父母からの要望と、私どもの長年の思いが一緒になり誕生しました」と当時の様子を小田切恵子園長は話す。それまでは知的障害児の通園施設は県内に前橋市と太田市の2ヵ所しかなく、西毛地区悲願の施設だった。
 「知的障害は身体障害に比べると、生まれたときになかなか判断できない難しい障害です。外見に現れないので、親も気づくのが遅れやすく、何よりも知的障害という重い事実を受け入れられないでいる親が多いのも特徴です。周りから理解を得られず、悩みを抱え込んでしまうケースも珍しくありません」
 これには、少子化という社会問題も大きく係わっている。地域での子供たちの減少、祖父母の居ない核家族化、一人っ子家庭の増加……。地域コミュニティにおける母親同士の情報交換の希薄が、障害の認識を遅らせているのも事実だ。特に初めての子供の場合は、発達の遅れに対して「こんなものだと思っていた」と、3歳検診時に医者から知らされることが多い。

strong>●一人一人の発達特性を把握した指導
 「つくし園」には、2歳半から就学前までの知的障害を持つ子供たちが通っている。定員は30人、各クラス10人の3クラスに分けられている。園長ほか保育士、指導員、栄養士などスタッフは13人。月曜日から金曜日の午前10時から午後3時、及び第一土曜日の午前10時から午後3時までが療育時間。これには給食指導も含まれている。
 「子供たちにとって給食は、栄養補給の場だけではなく、コミュニケーションの力を養う大切な場でもあります。また、食事のマナーや技能を学ぶこと。さらに、偏食の改善や障害に応じた段階食の提供も含めて、給食は大切な療育指導の場だと考えています」
 一人一人の発達特性を把握し、個別プログラムに基づきながら、集団療育、個別療育を行っているのも特徴だ。個々の発達段階に配慮した食事・排泄・着脱などの基本的生活習慣の獲得、遊び・対人関係・自己コントロールなどのコミュニケーション手段の獲得など、観察評価に基づき、保護者と相談をしながら作成した個別の目標を基に指導を行っている。また子供の心身の状態と発達段階に応じて、模倣・知覚・粗大運動・微細運動・言語理解などおおよそ7つの領域からそれぞれの課題を設定して、
スタッフと1対1で個別プログラムに取り組んでる。
 懇談会や講習会、面接、家庭訪問など保護者が療育に参加する機会が多いのも、同園の特徴である。

●早ければ早いほど療育は身につく 
毎月第1土曜日(午前9時半から11時)に開園している『つぼみの部屋つくしんぼルーム』は、同園が群馬県より委託を受けて、知的障害児の早期療育を行うとともに保護者の相談等に応じる事業として、3年前から実施している。入園児以外の群馬県内に居住する0歳から小学校2年生までの子供と保護者が対象で、参加料は無料。
 「心身の発達に心配や遅れのあるお子さんや、お友達との関わりが苦手なお子さんなど少しでも不安のある方は、気軽に参加してください。参加したお母さん方からは『今まで、どう子供と対応したら良いか分からなかった』『毎月通うのが楽しみになった』という声が寄せられています。ここに来て、お母さんたちもコミュニケーションが始まり、学習が始まるのです」
 在宅の子供だけでなく、保育園・幼稚園に通っている子供も参加できる。また同園ではそれ以外でも随時、見学や相談を受けている。
 「子供たちの障害は、年齢が低いほど学習したものが身につき、生活そのものが改善され、学ぼうという意識が育まれていきます。お子さんのためにも、ひとりで悩んでいないで、ぜひ、ここの門戸を叩いて欲しい」と、小田切園長は呼びかけている。

■社会福祉法人浜川会 「つくし園」
高崎市浜川町735-1
TEL 027-360-4318 FAX 027-360-4323


Posted by ちいきしんぶん at 20:00 │2007年・特集記事